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土佐の日記

石鎚山というのは四国山地西部に位置する標高 1,982m もの山である。この山は近畿以西での西日本最高峰であるが、この山に源を発する西河川が、三坂峠から流れてきた久万川と合流して仁淀川となり、深い石の谷を南下して黒潮洗う太平洋へと注ぎ込む。土佐市はその仁淀川の河口に位置し、一面の平野、北の山地、南の海と起伏と変化に富む土地として知られ、何世紀来少しも変わらぬ田舎のまちだったのが、ここ数年、高知から香川、愛媛へ山越えして抜ける道路ができてからは少しずつ近代化が進み、コンビニエンスストアなど近代的な店がちらほらしだしてきた。

土佐市の中心部から 1km ほど北に行くと小さな山にでるのだが、その山を登っていくと四国八十八カ所巡りの第三五番札所である清滝寺へと通じ、時折白衣をまとったお遍路とすれ違う。更にその先に進むと道が悪くなってくるが、これはこの山でハンググライダーやパラグライダーで飛ぶ人々が独自に整備したものであり、数 km も進んだところで急に視界が開け、土佐市、太平洋、果ては空気が澄んでいれば室戸岬まで展望できる、この高岡エリアのテイクオフへ出るのである。

この高知の高岡エリアに飛びに行ったウィンドメンバーは TG さん、S 々木さん、F 田さん、マキさん、S 司さん、U 田さん、Y 村さん、F 冨さん、何故か突如としてどこからともなくナビもなく現れた K 上さん、N 本さん、A きさん、O 野さん、Y 斗であった。

「この悪天候は、運転中今まで経験した中で最も悪い。」高知行きの高速でそう言ったのは成長して大きくなった車で板敷から高知までなんと一人で漕ぎ続けた N 本さんであった。8/14 早朝の京都から大阪にかけては土砂降りで、山道では稲妻が数秒おきに光り、視界はほぼゼロ。N 本さん号も近くに雷が落ちた瞬間視界はホワイトアウトし、続いて前方で渋滞が起こり、更に進むと案の定トラックを含む数台が衝突事故を起こしていた。後になって聞いた話では、この雨と雷によって京滋バイパスが壊れたという。


(動画をとり始めた時点ではかなり天気は良くなってきていた)

TG さん他の方々はもっと早くから高知に到着、観光に飛びに満喫中であったが、N 本さん号が着いたのは小雨の降る 8/14 の朝 11:00 前頃であった。事前に飛べないことを察知していた N 本さんは一人漕ぎにチャレンジ後、予定通り泥のように眠りにつき、公民館へのファイナルターンで誘導を行った(しかしよく覚えてなくて 2 度やり直した)Y 斗も高知観光をする元気はなく床に転がり、同じく N 本さんカーで参加の A きさんは他のメンバーとともにショッピングモール、鍾乳洞など高知観光へ出かけていった。この日の晩ご飯は萩の茶屋で貝と焼き肉を皆で美味しくいただいた。しかし朝から呑んでいたメンバーはさすがに呑み疲れた様子であった。この日の晩は多くの人々が申し合わせたように清流仁淀川で沐浴を行った。

萩の茶屋
(写真は萩の茶屋)

翌 8/15、昨日までの疲れも回復し、気持ちよく目覚めた Y 斗が公民館の外に出ると、外は曇っており、時折思い出したように雨がパラついた。これでは飛べる可能性は低いと思った S 司さんと Y 斗は敢えて松山の秋山兄弟を求めて愛媛の地へ旅立った。本当は Y 斗の実家にも行ってみようという計画だったのが、Y 斗が頑として拒んだため秋山兄弟誕生の地を訪問して高知への帰路につく。帰りは S 司さんの提案により国道 33 号線で山越えして仁淀川の源流に沿う道を選んだ。

「今日はまだ日も高くて二人だからこんな道を選ぶけど、一人だったらこんな道は選ばないよ。国道も所によっては酷い酷い。」最初は S 司さんが言ってることが良くわからなかった Y 斗であったが、よくよく聞いてみると S 司さんは昔、驚くべき体験をされたらしい。
「友達と昔関西から長野に行く時に三桁の国道を通って行くことにしたんだよ。」
「そしたら周りに何にもないところでトンネル手前の崖っぷちに、もう夜中の 1 時を過ぎてるってのに女性が立ってるみたいでさ、夜中の 1 時だぜ?こんなところで人が来るのを待ってるっていうのかよ?あれは見ちまったんだよ、横?通り過ぎたよ。普通あんなところで横を車が通り過ぎたら振り返るだろ?振り向きもしないんだよ。もしもし、もうあっちの世界にいったんですか?これからいくところですかって訊こうかと思ったよ。その時は助手席に友達も座ってたけど何となく話しかけられなくてさー、見たのは俺だけかもしれんし。」
「更に進むと村に出てさ、その村から抜け出すのに 2 時間かかった。道を進むと行き止まりになってんだよ。」
「その村の道の左側に車が停まってたんだよ。おかしいだろ?左側に、こっちを向けて停まってんだよ。しかもその運転手の顔がでかくてさ、でかいなんてもんじゃない、フロントガラスいっぱいに広がっててさ、こっちのことは見てないの。その頃になるとやっとあいつにも話しかけられてさ、おいお前、今の見た?見た。って。」
「何故かこんな田舎の村なのにそんな時間に飯屋に明かりがついていてさ、入ってみたけど誰もいなくて、すみませーん、って呼びかけてみても誰も出てきやしない。」
「挙げ句の果てには何故かビデオ屋が開いててさー、ビデオ屋だぜ?山ちゃん。」
「その道がどこにあるか?存在しない。無いんだって。やっと抜けて車がたくさん通ってる道に合流したんだよ。やっと抜けられてほっとしてあいつに今の道がどこなのか、地図にメモっておけとお願いしたの。そしたらそんな道はないってさー、帰ってから俺も調べたんだけど、ないわけ。」
「俺も運転歴長いけど、不思議体験したのはあの一度だけやな。」

帰りの山道では虹を発見した。一面曇っている中、谷間にある山村の周りだけ日があたっている中での美しい虹であった。

石鎚の虹

その日は愛媛は快晴、波が高かったかはわからないが、この快晴に S 司さんは焦りを抑えきれない。そして遂に、高知への帰路に N 本さんから届いたメールにて高知も曇ながら飛べていたことを知る。なんでも今朝着いたとかいう O 野さんも一緒に飛んだとのこと、しかも何故か SONIC で。後で聞いたところによればランディングに LITESPORT 忘れてきたらしく、N 本さんに借りた上で、SONIC に対して不満を言っていた。

この日の晩ご飯は Y 斗は河原で地元のフライヤーと楽しくいただいた。途中で大人の花火大会が始まったのだが、地元の若と呼ばれるパラフライヤーの方が花火を手にした瞬間、ガスボンベに火をつけようとする等穏やかならぬ空気が流れ始め、静かだった河原は血と炎の戦場と化した。ついにはマキさんも一兵卒として戦闘に参加し、Y 斗の T シャツとズボンに流れ弾が着弾した。



8/16 は前日までの曇や雨の天気とはうってかわり、日差しも強く、南風も穏やかに吹き、前回のツアーでもここまでは良くならなかったという程の好条件となった。この日はパン屋に朝ご飯を食べに行ってランディングに着くと何故か板敷でよく見かける黒い車が停めてあり、まさかとは思ったがどこからともなく K 上さんが到着していた。皆が高知のエリアに行くことを知った K 上さんは事前に地図を調べ、この辺りだろうと見当をつけた上でナビもなく実家の広島から一人で旅をしてきたという。そして 8/17 は更に条件が良くなり、全員雲底に到達して高知の空を存分に漫遊し、改めて夏の高岡エリアの空が素晴らいことを知ることとなった。但し速度が他の機体に劣る Y 斗の SONIC では皆がソアリングしている土佐市上空には到達できず、Y 斗は改めて LITESPORT 購入への決意を固めることとなった。








(テイクオフに登る前、一人黙々と水切りの修行をする A きさんと、動画で撮るなと言われると逆に撮りたくなってしまう O 野さん)



























今回は条件が悪い日も多かったが条件の良い日はとても良く、皆とても楽しめたツアーとなった。今年も企画してくださった TG さん、色々と面倒を見ていただいた地元フライヤーの方々、遠い地まで運転してくださった方々、ありがとうございました!


Y 斗
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